2007-11-01から1ヶ月間の記事一覧

補陀洛山寺蔵の千手観音立像

山伏や熊野比丘尼たちが諸国の民衆に熊野詣を説いて回る際に使ったとされる「熊野参詣曼荼羅」の右下一帯に,那智勝浦町浜ノ宮にある浜ノ宮王子社(熊野三所大神社)と補陀洛山寺(ほだらくさんじ)が詳しく描かれています。 浜ノ宮王子社及び補陀洛山寺について…

家津美御子大神坐像

熊野速玉大社の第3殿・証誠殿の主祭神が,家津美御子大神坐像です。 同じく証誠殿に祀られている国常立命坐像の制作時期は,熊野速玉大神坐像・夫須美大神坐像などと同様,1具として9世紀後半に制作されたと考えることができそうですが,この家津美御子大…

国常立命坐像

かなり痛々しいですが,この国常立命坐像は,熊野速玉大社の第3殿・証誠殿の祭神です。 でも,不思議なことにこの証誠殿の主祭神は家津美御子大神坐像です。 国常立命坐像の制作時期は,和歌山県立博物館学芸員の大河内氏によると,熊野速玉大神坐像・夫須…

熊野夫須美大神坐像

この熊野夫須美大神坐像は,熊野速玉大社の第1殿・結宮の祭神です。 福よかで艶やかな面相。頭の上で高く結った髷。両肩と背中に長く垂らした髪の毛。 女神は左膝を立てて座り,立てた膝の上で重心をやや左に写しつつ,両手を袖の中に入れたまま静かに坐す…

熊野速玉大神坐像

日本にはたくさんの神像があります。 神像には何となく「怖ろしい」というイメージがつきまとっています。 しかし,宝冠をいただいた熊野速玉大社の神像は,見たところ実に優しい感じがします。 氏神としての権威を漂わせながらも,氏人を包みこんでくれるよ…

明治22年以前の熊野本宮大社の写真

明治22年以前の熊野本宮大社の写真です(和歌山県立博物館編『世界遺産登録記念特別展 熊野本宮大社と熊野古道』〈2007〉より掲載させていただきました)。 第一殿・第二殿(相殿),上神楽所,第三殿(本殿),第四殿,中四社の一部が写っています。第一殿・第二…

田辺湾のミニ円月島の末路

まんさん情報にもありましたが,かつて紹介した田辺湾のミニ円月島の穴が上の岩盤が崩れたことにより,写真のようにほぼ塞がった状態になってしまった。 何とかならぬものかと,今思案中であります。 お知恵を拝借できればと存じます。

鳥ノ巣半島から田辺湾を見渡す。

休みを利用して,田辺市と白浜町の境目にある鳥ノ巣半島へ久し振りに行き,田辺湾を見渡してきました。 1枚目の写真は,白浜町臨海浦の塔ノ島の写真です。沖合いを行く船の姿も見えます。 でも,右側手前に奇妙なものが写っているなあ。加納のような,手前…

英賀神社伝来の梵鐘

この梵鐘は兵庫県姫路市の英賀(あが)神社に伝来した梵鐘です。写真は『祈りの道-吉野・熊野・高野-』から掲載させていただきました。 何故,これを紹介させていただくかと言いますと,ここに記された銘文に,熊野地方の歴史を知る上で色々と役に立つ情報が…

木曽福島で買ったフクロダケを使って

昔からキノコが好きだったのですが,特に最近,養殖キノコの種類が増えてきたためか,キノコを食材に使うことが多くなりました。ガン予防にもいいそうですから。 木曽町で買ってきたフクロダケ(木曽物産事業協同組合の商品)を使って,今日の夕食に,天津飯風…

木曽の開田高原で見かけた場違いな街燈と,そして雲

木曽福島旅行の際に撮った写真から。 御嶽山麓。場違いと思いつつも,木曽の開田高原で見かけたしゃれたデザインの街燈。なぜか気になりました。 さらに,途中で,後ろを振り返って見ると,おいしそうな,そして気持ち良さそうなフワフワした綿雲に気づき,…

少し心を奮い起こすために

昨日から今日にかけて忙しく,疲れ気味です。 美術カタログ『秋華洞』に掲載されていた大田垣蓮月の短冊を目で追いつつ,その和歌の世界に心を躍らせ,しばし心を癒しました。 「くさの名の思ひのはてハくちてだに のべのほたるともえわたるらん」 (「草の名…

木曽節と木曽踊り

長野県を代表する民謡・木曽節。 「木曽のナアー,ナカノリサン,木曽の御嶽さんはナンチャラホイ,夏でも寒い,ヨイヨイヨイ」。 民謡独特の美しい旋律が忘れがたい民謡です。 木曽節は現在,酒の席や祝いの席でよく謡われているが,盆踊りとしての木曽踊り…

新宮市の阿須賀神社所蔵の懸仏

新宮市の阿須賀神社所蔵の懸仏です。 1枚目の写真は,若宮の本地仏である十一面観音像の写真です。鎌倉時代(13世紀)の懸仏です。 2枚目の写真は,事解男神の本地仏である大威徳明王像の写真です。本来,鏡面に接合されていた鎌倉時代(13世紀)の懸仏で…

鯛島と九龍島,そして橋杭岩

新宮から,海岸の景色を写しつつ帰ってきました。 1枚目の写真は,串本町の古座附近から鯛島と九龍島(くろしま)を撮った写真です。鯛島は,かつて「熊野の民話」でも紹介した島です。 2枚目の写真は,同じく串本町の古座附近から撮った橋杭岩の全景写真で…

和歌山県新宮市の阿須賀神社訪問

11月10日に,国際熊野学会の委員会が和歌山県那智勝浦町でありました。 帰り道,久し振りに熊野速玉神社(新宮)の摂社・阿須賀神社(あすかじんじゃ)と新宮市立歴史民俗資料館へ立ち寄ってきました。 1枚目の写真は,阿須賀神社とその背後にあるご神体の蓬莱…

木曽町内の史跡散策

11月4日,木曽町内の史跡をまわりました。 1枚目の写真は,平安時代末期から安土桃山時代にかけて長く木曽谷を治めた木曽氏の墓地の写真です。真ん中が義仲の墓だそうですが,変わった墓石ですね。それをはさむように建てられているのが,安土桃山時代から…

開田高原の下ノ原覚明祠並びに平次郎地蔵と石仏群

11月5日,日本山岳修験学会の帰り道に開田高原をうろついてきました。 御嶽を写し歩いているうちに,途中で開田村指定民俗文化財の「下ノ原覚明祠並びに平次郎地蔵と石仏群」に立ち寄りました。 説明板によりますと,ここは,御嶽大権現と覚明神を祀る,開…

木曽町内の紅葉

11月4日に撮った木曽町内の紅葉の写真です。 福島関所や代官復元屋敷,木曽氏の菩提寺などの史跡を巡りながら,十分に堪能してきました。

長野県木曽駒ケ岳が低く見える。

これは,11月3日の昼ごろ,日本山岳修験学会の講演会兼シンポジウムが開かれる長野県木曽町の木曽文化公園で,デジカメを紅葉の綺麗な南東に向けて撮った写真です。 この日は天気が良かったので,光線の具合か,山々が薄ぼんやりとしか写っていません。 遠…

独立峰・御嶽山遠望。

長野県と岐阜県の県境に位置し,標高3067mを誇る独立峰・御嶽山・・・・。 御嶽山は,南北3・5㎞に及ぶ広大な山頂部を形成する台地状の山容を持つ錐状火山の代表といえる存在です。 標高3067mの主峰・剣ケ峰,標高2959mの摩利支天山,標高2859mの継子岳…

山伏の背負う笈を2つ

山伏が仏像・仏具などを背負って運搬する道具である笈(おい)を2つ紹介したい。 1枚目の写真は,静岡県浜松市大福寺蔵の金銅板張装笈の写真です。山中でこの笈を仏壇にして修法が行えるように工夫されているそうです。 室町時代のもので,国重要文化財に指…

浅羽郷土資料館特別展『遠州の霊山と山岳信仰-その源流と系譜-』の紹介。

静岡県袋井市立浅羽郷土資料館平成19年度特別展「遠州の霊山と山岳信仰-その源流と系譜-」が,今,開かれています。 期間は,2007年10月13日(土)~12月2日(日)までです。 色々と注目されるものが展示されています。 中でも私が興味をいだいたものは次の2…