2006-09-01から1ヶ月間の記事一覧

伊勢国国司北畠氏関係の施設

中世都市研究会三重大会の最終日に,竹田憲治氏(三重県埋蔵文化財センター)の案内で,美杉村多岐(たぎ)にある伊勢国司北畠氏関係の施設や遺跡を見て回りました。 ここでは,北畠神社の鳥居と庭園の一部だけを載せておきます。城館の遺跡めぐり良かったです…

「荘園・村落史研究会」開催

坂本亮太さん経由の「荘園・村落史研究会」開催のお知らせをお伝えします。、 日時 10月27日(金) 1.15:00~ 特別展「熊野・那智山の歴史と文化」見学 解説 高木徳郎氏 参加の方は、15:00に和歌山県立博物館 正面玄関に集合してください。 2.17:30~ 研…

抽象能力減退

『日本史研究』529号が送られてきました。 早速,本年の大会テーマのところを読み始めたのですが,なかなか専門用語が理解できなくて困りました。肝心の原著を読まずに他人が理解した解説を読んでいるのですから無理もないのでしょうが,これほど抽象能力が…

未だ見ぬ和歌山県立博物館の『図禄』雑感

しばらくたつと,和歌山県立博物館で「熊野那智」の展示が始まります。展示そのものも楽しみですが,私は『図録』を買い,どのようなことが書かれているかを見るのも楽しみです。 「熊野新宮」の場合,『図禄』の中に少し違和感を覚える記述がありましたので…

弁慶祭りの季節来る

今年もまた弁慶祭りの季節が巡ってきました。10月6日(金)から7日(土)まで和歌山県田辺で開催。 今年は演劇経験者が結構いるし,皆力をあわせて頑張っていますので,演技の方はかなり期待できそうです。 問題は大道具,小道具をいかに史実に近付けるかとい…

九州から2人のお客様が

明日,九州から2人のお客様が,数ヶ月前から我が家に滞在している三人を訪ねてやって来ます。お客様というのは,滞在中の私の長女の2人の子の,父方の祖父母です。 大分から大型フェリーに乗ってやって来るのですが,下船した後は二人乗りの日本産のスポー…

御影史学研究会の月例会について(続編)

2人目の発表者は上椙秀之氏であった。上椙氏は,月例会における「伊勢宇治橋における渡始式」という発表の中で次のことを協調された。 その内容をできるだけ氏の言葉で紹介すると,以下の通りである。 伊勢神宮内宮の入口にかかる宇治橋は,16世紀から17世…

国交省による地域限定通訳案内士制度の設置の行方

私の長男はできれば将来,通訳・翻訳の仕事をしたいと言う。翻訳はともかく,通訳は彼の性格にあっているように思える。 ところで,全国で活躍できる通訳案内士になるためには,合格率1割程度の国家試験を受け合格する必要がある。現在,全国で資格保有者は約…

御影史学研究会の定例会について

久し振りに御影史学研究会の定例会に行って来ました。場所はいつもの所と違って,西宮市の夙川公民館でした。 だいぶ涼しくなったので,歩くのも苦痛ではありませんでした。 まず,西尾正仁氏が「平安初期の木彫仏」というタイトルで,一木彫仏の技法が鑑真ら…

「原発 見逃した活断層 電力会社・国揺らぐ信頼」という記事について

今日の朝日新聞の記事の中にこれは,という記事がいくつかありました。 その1つが,「原発 見逃した活断層 電力会社・国揺らぐ信頼」という17面の記事です。 1980年に島根原発の約2㎞南に活断層「鹿島断層」が約12㎞あると研究者が指摘したにもかかわらず,…

「第2回 中世墓を考える会」開催のシンポジウム

ここしばらく研究会やら祝賀会が立て続けに開かれ,休みごとに出掛けています。そのつど面白い体験をし,次への研究の手がかりをつかんでくるので,非常に有意義なのですが,少々疲れ気味です。 今日,「日本中世史アーカイブズ掲示板」をのぞいていたら,ま…

書評のむつかしさ

最近,初めて書評なるものを書きました。恥ずかしながらまともな書評(自分だけそう思い込んでいるのかもしれませんが)を書いたのはこれが最初です。 これまで多くの方々から,論文や著作をいただきました。その方々は密かに書評を期待されたのかもしれません…

〔書評〕豊島修氏著『熊野信仰史研究と庶民信仰史論』(『山岳修験』37号より掲載)

豊島修著 『熊野信仰史研究と庶民信仰史論』 一 本書は、『熊野信仰と修験道』(名著出版、一九九〇)につぐ著者・豊島修氏の第二冊目の研究論文集で、おおまかにいうと、序章と、二篇に分類された一四の論文、そして終章から構成されている。 著者はまず、全…

タチウオのせごし

昨夜,タチウオのせごしを食べました。新鮮な県近海物なのでコリコリして非常においしかったです。 和歌山県は現在,タチウオの漁獲量第3位を誇る産地です。しかし,2000年頃から急激に減少し2003年に愛媛・大分県に抜かれるまでは,日本一の漁獲量…

少女峰物語〔古座川町の民話〕

少女峰物語〔古座川町の民話〕 古座川の月の瀬という村の近くに,少女峰という高い垂直の山がそびえています。村の人はその山を十七夜岳とも呼んでいました。 今から五百年の昔,少女峰の麓に大屋源次郎という男が家族とともに住んでいました。その大屋の家…

滝の拝太郎〔古座川町の民話〕

滝の拝太郎〔古座川町の民話〕 昔,古座川の小川という所に,滝の拝太郎という釣りの好きな男が住んでいました。 ある日,太郎は滝に釣りに行きました。魚を釣っているうちに誤って刀を滝壺に落としてしまいました。 「しまった!」 と思って急いで服を脱いで…

重畳山の牛鬼〔串本町・旧古座町の民話〕

重畳山の牛鬼〔串本町・旧古座町の民話〕 昔々,いつの頃かはっきりわからないが,聖地重畳山に身体中に黒い毛がはえている牛鬼という恐ろしい魔物がやって来て住みついてしまいました。 それで集落の者たちは牛鬼を恐ろしがって,誰も山に近づきません。そ…

鯛島と青暑島〔串本町・旧古座町の民話〕

鯛島と青暑島〔串本町・旧古座町の民話〕 昔々,川の水が温かくなってきた春の古座川口近くの海岸で,鯛の子と蛇の子が仲良く毎日遊びたわむれていました。そして,年を重ねるにつれて,いつしかお互いに恋心をいだくようになり,やるせなさと不安が積もって…

抜き穂祭の事

今月10日,和歌山県新宮市の熊野速玉大社の神饌田(春のお田植え祭で田植えされた三輪崎の田圃)で,豊作に感謝する抜き穂祭がおこなわれ,白装束に赤襷をしめた早乙女姿の5人の中学生達が稲を刈り取りました。その姿の可憐さにシャッターの音が・・・・響く…

昨年の熊野市の花火大会と丸山千枚田のこと。

昨年の8月,家人に脅迫され,三重県南牟婁郡紀和町にある入鹿温泉の湯に浸かり,翌日,全国的に有名な熊野市の花火大会を家族で見に行ってきました。 あれから1年1ケ月過ぎたわけですが,さすが一万発余りの花火は迫力がありました。10数万人もの人並みの…

阿部謹也氏の御逝去に関連して

阿部謹也氏の御逝去に関連して,私なりの弔意を示すため,手元にある彼の著作を今改めて読んでいます。 『ハーメルンの笛吹き男』, 『中世の星の下で』, 『北の街にて』, 『自分のなかに歴史をよむ』, 『歴史を読む』, 『社会史とは何か』, 『ヨーロッ…

懐かしい想い

〔閑話休題〕 ある住所録をめくっていて,久し振りに懐かしい知人の名前を見つけました。 これ以前の住所録は,一時,その知人の消息が絶えてからもう15年以上も見ていないので,本当に懐かしい想いにとらわれました。 職業も変わらす,かつて私も住んでいた…

心歌少々

200×年4月 シャクナゲの花を分けつつ歩く道 いつか途絶えることもあるかと 花一輪差したる壷の悲しさよ いよいよ深きわが思いかな 200×年8月 暑き夏 愛しき女の面影を胸に抱きつ 辺地の道行く 夏あかり ほのかに見ゆる印塔に さめるが如く仏あらわる…

講演「大日本帝国憲法下の日本」によせて。

〔閑話休題〕 昨日,S町で開かれたある会合で,久し振りに見た『二十四の瞳』に涙し,元和高教委員長のK氏(75歳)の講演「大日本帝国憲法下の日本」を泊りがけで聴いてきました。 講演を聴きながら,今更のように,これからの世の中がどうなっていくのか,…

和歌山県立博物館特別展情報

和歌山県立博物館特別展「熊野・那智山の歴史と文化-那智大滝と信仰のかたち-」が1ケ月後に開催されます。以下,公示の通りに紹介させて頂きます。 熊野信仰の重要な拠点のひとつ、高さ133メートルの名瀑・那智大滝を中心とする那智山は、古来より多くの…

姓名判断

〔閑話休題〕 今,わが家では姓名判断が流行・・・・。 その理由は,国家公務員と結婚した長女に二人目の子が生まれる予定だからです。 性別は判っているようなので,孫が言い出した名前を基に,次女がコンピュータを使って,昨日とうとうその名に当てはまる…

御影史学研究会9月例会の御案内

数年前から民俗学に興味を持ち出し,とうとういくつかの研究会に入ってその方法論を学んでいる最中です。 かつて私が通っていたK大学に出向してきておられた柴田実先生に民俗学概論の講義を受けたことがあったのですが,民俗学なるものをよく判っていなくて…

あぁ,山に入りたい・・・・。

〔閑話休題〕 久し振りに熊野古道を辿り,熊野山中に入り谷や沢を巡りたいと考えています。しかし,サラリーマンの悲しさ,勤めを疎かにできませんので,土・日の休みくらいしか山に入れません。 今週の土・日あたりを狙っていたのですが,急に組合の教研で…

いまなぜ「12人の怒れる男たち」なのか。

〔閑話休題〕 今日必要があって,久し振りに「12人の怒れる男たち」をヴィデオで鑑賞しました。かなり昔の映画なので画面は白黒ですが,演出の素晴らしさや登場した俳優たちの演技力の秀逸性から,この映画が改めて「名作」であることを確認しました。 現在…

紀伊考古学研究会の第9回大会「和歌山の縄文遺跡情報

まだ少し先の話ですが,紀伊考古学研究会の第9回大会「和歌山の縄文遺跡」のお知らせをさせてもらいます。 今回,紀伊考古学研究会としては初めて,大会テーマとして縄文時代を取り上げました。是非とも多くの方々に参加していただきたいと思います。 日時 …