#その他人文科学

『脊振山信仰の源流―西日本地域を中心にして―』の紹介

吉田扶希子『脊振山信仰の源流―西日本地域を中心にして―』(中国書店、2014年3月刊)の紹介と書評 まず、これまでまとまった研究がおこなわれてこなかった九州発の脊振山信仰史の研究に息長く、しかも粘り強く取り組んでこられた著者のパイオニア的精神…

内川隆志さんから、樋口秀司監修『島々の聖地 伊豆大島編』(国学院大学学術資料センター)をご恵贈。

県立熊野高校を卒業した内川隆志さん〈国学院大学准教授〉から、ご共著(樋口秀司監修『島々の聖地 伊豆大島編』、国学院大学学術資料センター、2014年2月)をご恵贈いただきました。いつものことながら息の長いご配慮に感謝します。 この書籍は、伊豆大島…

日本山岳修験学会鳥海山学術大会招致記念・鳥海山セミナーについて。

日本山岳修験学会鳥海山学術大会招致記念・鳥海山セミナーを紹介します。私は9月の本大会への参加費用をためておくため、今回は参加できませんが、興味ある方はどうぞご参加下さい。 ここにポスターを張っておいたのですが、いつの間にか消されていました…

6月22日、国際熊野学会の大会・総会が三重県紀北町でありました。

おとついの6月22日、空は晴れていました。久し振りの天気でした。まだ少し雲が残っていましたが・・・・。 東紀州地域にある三重県北牟婁郡紀北町の東長島公民館(玄関にヤマモモの木が実をならせていました)で、国際熊野学会の大会「伊勢路の観音信仰と…

国際熊野学会のお知らせ

国際熊野学会のお知らせを掲載させてもらいます。 今回、初めて熊野の北端・三重県紀北町紀伊長島区東長島で開かれます。 今回のセミナーで紹介される予定の熊野市若山家所蔵の 「若山家善根宿納札」2例をあげておきます。

根津美術館蔵の落葉色紙

熊野参詣の道すがら後鳥羽上皇が各々の宿所で主催した歌会において参加者が自詠の和歌を書き記した「熊野懐紙」がたくさん伝えられています。 実はこの落葉に因んで詠われた根津美術館蔵の和歌は、形状から見て2首懐紙の後半部分にあたると思われます。藤…

ポール・スワンソンさんが紹介した写真。

5月21日の午後、国際熊野学会南山大学大会でパネルディスカッションがありました。そこで、南山大学教授のポール・スワンソンさんが2番手として登場し、「私が見た昭和20~30年代の熊野」について、彼の母親が撮った写真を見せながら、戦後、彼が1歳にな…

串本町大島の水門祭り

昨日(2月10日)、今は紀北に住んでいる叔母と大島出身の従弟と一緒に、櫂伝馬(かいでんま)競漕で有名な県民俗文化財の水門祭(みなとまつり)を見物に串本の紀伊大島にやってきました。 叔母たちが親戚づきあいをしていた大島旅館に宿泊させてもらい、翌日の水…

中国雲南地方の水車と石臼・BS朝日の番組から

2010年10月15日に放映された、BS朝日のドキュメンタリー番組「中国神秘紀行―最後の秘境 怒江 知られざる山岳民族の暮らし―」を観ているうちに興味深いものを見つけました。 それは、中国雲南地方に住む山岳民族のヌー族が使用している、激流を直接利用し…

熊野本宮大社の春の例大祭―つぎは渡御祭―。

4月15日、午前中の本殿祭・和太鼓奉納後、午後1時から渡御祭が本殿広前で開始されました。 例の如く、宮司以下参員による、修祓・御扉の開帳扉・祝詞奏上・遷御・宮司一拝・八撥神事がすみ、いよいよ発輿により、真名井社・旧社地大斎原に向かって渡御祭…

熊野本宮大社・湯ノ峰王子社の「湯登神事」 №2

4月13日におこなわれた「湯登神事」の続編です。実はこれからが本番なのです。皆さん頑張りましたよ。私も遅れながらも最後まで付いて歩きました。 九鬼宮司や神職を先頭に、湯ノ峰王子社のすぐ下の広っぱを、多くの皆さんにおくってもらい、出発しました…

熊野本宮大社・湯ノ峰王子社の「湯登神事」 №1

昨日(4月13日)、熊野本宮大社の春の例大祭を中心とした本宮祭りが始まりました。 そこで、執筆の合間をぬって熊野本宮大社と湯ノ峰王子社、大日越えの山道や大日堂でおこなわれた「湯登神事」(ゆのぼりしんじ)を見学に行って来ました。 午前9時30分に本社…

我が家の杏の花と、古代史研究会のシンポジウムのおしらせ

我が家の杏の花が綺麗に咲き誇っています。 さあ、今年はどれくらいの杏の実をつけてくれることでしょうか。 楽しみです(笑)。 なお今、頼まれ原稿の校正に忙しい日々をおくっているため、ブログ更新が滞り、その上、皆さまのブログへの訪問も滞っています。…

新年のご挨拶

新年明けまして、おめでとうございます。 旧年中は当ブログをご覧頂き、大変ありがとうございました。 本年も相変わりませず、当ブログをご覧頂き、コメントなどお寄せいただければ幸いです。 1枚目の写真・・朝鮮半島の李朝民画から豹のような虎の絵を探し…

秋祭りの花形「獅子舞い」と「獅子頭」コレクション

東京都港区南青山にあったМ出版から出版されていた『遊楽』には,いつも興味深い特集や記事が掲載されていました。その雑誌がいつの間にか消えてしまったことは,私にとって痛恨の極みでした。 現在,日本各地で秋の祭りがおこなわれ,「獅子頭」を振り立て…

「熊野三山の至宝」展のオープニングイベント「熊野三山参詣曼荼羅の絵解き」

「熊野三山の至宝」展の初日・9月8日にオープニングイベントとして「熊野三山参詣曼荼羅の絵解き」がおこなわれました。 写真① 慶長元年(1596)の修理銘を持つ最古級の闘鶏神社蔵「那智参詣曼荼羅」(これはレプリカ)です。 写真② 熊野比丘尼に女装して絵解…

岩代の子踊り

和歌山県旧南部町の岩代の子踊りは,江戸時代前期の元禄(1688~1704)頃に,上方の芸能者を招き,狂言を主に行っていた若衆(青年達)に歌舞伎を中心とした上方舞などの踊りを習得させたことに端を発していると伝承されています。 しかし,近代に入るとともに,…

「田辺祭り」と古座の「河内祭り」

『紀伊民報』7月26日付けの「優雅に紀南の夏祭り」の記事を紹介します。 これは,7月24日・25日に行われた田辺市の「田辺祭り」と東牟婁郡串本町古座の「河内祭り」について書かれたものです。 「田辺祭り」は闘雞神社の例大祭で,中でもこの記事で語られ…

神戸女子民俗学会から『久里』22号が発刊されました。

義母が夏に向けて綺麗に切り揃える前の南天の花です。私は切り揃えた南天の花よりもこの方が好きなので少し前の写真を載せます。 神戸女子民俗学会から『久里』22号(2008年6月)が発刊されました。 力作ぞろいなので,是非,お読み下さい。 [論文] 田…

熊野古道のシンボル・「牛馬童子石像」,破壊される。

『紀伊民報』6月20日付けの記事によりますと,和歌山県田辺市中辺路町近露の熊野古道沿いにある,市指定文化財で熊野古道のシンボル的存在でもある牛馬童子石像の首部が切断されていることがわかりました。 早速,田辺警察署は器物損壊の容疑で捜査していま…

『久里』21号(2008年1月)発刊

神戸女子民俗学会から『久里』21号(2008年1月)が発刊されました。 力作ぞろいなので,是非,お読み下さい。 [論文] 田中 久夫 「ネズミの浄土と根の国とニライカナイ」 俵谷 和子 「保元元年の高野山大塔再建とその運搬道」 仲間 麻子 「口噛み酒の心…

山伏の背負う笈を2つ

山伏が仏像・仏具などを背負って運搬する道具である笈(おい)を2つ紹介したい。 1枚目の写真は,静岡県浜松市大福寺蔵の金銅板張装笈の写真です。山中でこの笈を仏壇にして修法が行えるように工夫されているそうです。 室町時代のもので,国重要文化財に指…

田辺市の南方熊楠顕彰館と復元された邸宅など。

田辺市中屋敷町にある,できたばかりの南方熊楠顕彰館と復元された邸宅,中庭などを紹介します。 南方熊楠は,和歌山県が生んだ有名な博物学者で,柳田国男と共に民俗学の創始者の一人とされている人物です。 また,近年,地域の自然にも力を尽くしたエコロ…

財団法人南方熊楠記念館

故郷の白浜町瀬戸臨海にある財団法人南方熊楠記念館を紹介します。 南方熊楠は,和歌山県が生んだ有名な博物学者で,柳田国男と共に民俗学の創始者の一人とされています。 また,近年,地域の自然にも力を尽くしたエコロジー(生態学)の先駆的存在としても,…

御影史学研究会9月例会の御案内

御影史学研究会9月例会の御案内 日時 2007年9月23日(日) 13:00~17:00 会場 神戸市東灘区民センター 会議室Ⅰ (JR住吉駅東南側駅前ビル内,東灘区住吉東町5-1-16,電話0798-822-8333) 発表 中村慶太氏「道祖神の夏の祭り」 永瀬康博氏「正倉院の鞍褥と薫」…

『久里』20号(2007年4月)発刊。

神戸女子民俗学会から『久里』20号(2007年4月)が発刊されました。 力作ぞろいなので,是非,お読み下さい。 [論文] 田中 久夫 「円仁教信の頭像と首面信仰」 藤原喜美子 「八正寺と鬼会式-「鬼のお面箱取り」をめぐって-」 細木ひとみ 「へその緒の…

御影史学研究会6月例会の御案内

御影史学研究会6月例会の御案内 日時 2007年6月24日(日) 13:00~17:00 会場 神戸市東灘区民センター 会議室Ⅰ (JR住吉駅東南側駅前ビル内,東灘区住吉東町5-1-16,電話0798-822-8333) 発表 細木ひとみ氏「名塩八幡神社の厄神祭」 俵谷和子氏「『今津』を…

神戸女子民俗学会第7回年会の御案内

神戸女子民俗学会第7回年会の御案内 日時 2007年6月9日(土) 13:00~16:30 会場 神戸女子大学 教育センター(三宮校舎) 2階 223-224教室 〔神戸市中央区中山手通り2-23-1〕 (三宮駅 徒歩10分,生田神社の北側) 発表 北川 千晶…

御影史学研究会2月例会の御案内

御影史学研究会2月例会の御案内 日時 2007年2月25日(日) 13:00~17:00 会場 西宮市民会館 小会議室 (阪神西宮駅東改札下車北へ3分,西宮市六湛寺町10-12,電話0798-33-3111) 発表 張萍娟氏「日中の米食文化の比較研究-粥を中心に-」(卒論) 周怡静氏「台…

御影史学研究会1月例会の御案内

御影史学研究会1月例会の御案内 日時 2007年1月28日(日) 13:00~17:00 会場 神戸市東灘区民センター 会議室4・5 (JR住吉駅東南側駅前ビル内,東灘区住吉東町5-1-16,電話0798-822-8333) 発表 酒向伸行氏「『霊異記』の霊的世界観」 井阪康二氏「中山寺…