考古・文化財情報

中世都市研究会の初日、阿南市街地を見学。

昨日(9月1日)の中世都市研究会の初日、阿南市街見学会がありました。 集合場所のJR阿南駅近くから北西に歩き、まず標高約20m、南北2つに分断された南側の「城山」の下に到着。 ここが牛岐(富岡)城跡の本丸であるが、少し歩いて公園のある正面に回…

新宮城下町遺跡の発掘調査と江戸時代初期の屋敷地の石垣

現在発掘調査が進行中の新宮城下町遺跡と江戸時代初期造成と推定される屋敷地の石垣(写真の真ん中の石垣)を紹介します。右側のコンクリート製の土台は近代の旧校舎のもので、これは壊す予定です。 なお、遺跡背後に見える山は千穂ヶ峰(ちほがみね、標高25…

国史跡・高知城など

今日も青天です。 高知県庁の向こうに高知城の天守閣(国重要文化財)が見えてきました。 近くを通り掛かった人に言われて、先ず正門から城内に入ることに決めました。 これが高知城の正門というべき追手門(国重要文化財)。やはり雄大なその迫力に圧倒され…

吉祥寺の墓地で見つけたW家の大きな五輪塔

西日本を中心に辛いことも多くあったとはいえ、7月8日からもう10日以上、日がたちました。 そろそろ和歌山県白浜町市鹿野の城跡での駈足調査報告を終わろうと思います。 最後は、ついでに回った市鹿野の吉祥寺(きっしょうじ、臨済宗妙心寺派)の墓地で見…

市鹿野城についての学習と見学

7月8日、和歌山城郭調査研究会主催の「裏山のお城跡に登ろう―山中の謎の城跡・市鹿野城―」に行き、公民館で代表の白石氏から、残された遺構から市鹿野城をどのような城と考えたらよいかについて予備学習しました。 その後、20名ほどの参加者達と共に現地に…

周参見持宝寺裏山の神田城へ。№②

2月4日、周参見の神田城跡から引き返す時に、神田山の高所から撮った東側の景色の写真です。こちら側はかなり厳しい斜面ですので、防御施設はほとんどありません。 真ん中辺りに高速道路とトンネルもかろうじて見えています。 ほんと、好い天気ですね(笑…

周参見持宝寺裏山の神田城へ。№①

2月4日、堀切から歩いて周参見川の橋を西から東に渡り次に予定していた神田城の麓にある持宝寺に向いました。持宝寺は防地にある臨済宗妙心寺派の寺院です。 持宝寺の裏山、通称神田山(標高80m)には中世の山城・神田城跡があります。 神田城は、「神田…

『安宅一乱記』の「ある記事」とその事実性について

安宅(あたぎ、日置川)地域と周参見(すさみ)地域を中心に紀州の戦国時代について描いた戦記の1つに、『安宅一乱記』(あたぎいちらんき)という江戸期の写本があります。 その巻6に、次のようなことが書かれています。 戦国時代の中頃、安宅一乱を受け…

周参見の城郭、まずは中山城から

2月4日、周参見川の右岸にある周参見(すさみ)の歴史民俗資料館・周参見王子神社前で、和歌山城郭調査研究会代表の白石氏と待ち合わせをしました。 まずはこの裏山、通称大日山(標高61m)にある周参見中山城跡へ。 中山城は中世に周参見川下流域を支配…

天理参考館の図録と招待券をご恵送いただきました。感謝です。

東京の八木書店古書出版部のK氏から『天理参考館特別展 天理図書館古典の至宝 新善本叢書刊行記念』の図録と招待券をご恵送いただきました。 当初、天理参考館特別展を観て天理時報社見学会に出かけることを望んでいたのですが、こちらの都合がつかなくなり…

急遽、和歌山県立博物館近くの松生院本堂を見学。すると・・・・。

9月12日、紀州地域史共同研究会終了後、懇親会場へ向かう途中、急遽、和歌山県立博物館近くの「松生院」を見学することになりました。 この松生院は、12日に福岡大学の桃崎祐輔氏が発表した「遍歴する石工と瓦工―地蔵峰寺の伊派石地蔵と紀州の中世瓦工達―」…

シンポジウムの予告と図録の紹介

3月11日、和歌山県立近代美術館で「熊野水軍のさとシンポジウムー列島の中の熊野水軍ー」が開かれます。(↓) 熊野水軍に興味ある方は是非お出掛け下さい。 そして、同日から和歌山県立博物館企画の「躍動する紀南武士」展も県立博物館で開かれます。 私も…

和歌山城と和歌山地方史研究会第37回大会

3月に入り、急に忙しくなって来ました。 3月5日、和歌山市の県立近代美術館で和歌山地方史研究会37回大会が開催されました。 ちょっと時間があったので会場と同じ階のあるレストラン・プリングブックストアで昼食を取りました。その日の昼食はキーマカレ…

四国中世史研究会巡検・鳥居龍蔵記念博物館企画展の観覧。

「阿波尾鶏と石垣に積まれた石」の続編です。 前日(2月4日)の懇親会(会場は駅近く)で多くの研究会会員と知り合いになりました。その中には四国だけでなく大阪や東京から来られた方々もいました。 そして、2月5日。大阪・神戸・徳島行の最終日。 ホ…

神戸市立博物館で特別展を見学。

2月3日午後、大阪市立東洋陶磁美術館を出て、老松骨董街を通り、昼食のため地下街へ。昼食後、JRで神戸へ移動。 JR三ノ宮駅から宿泊予定のサンサイドホテルをへて神戸市役所(↓)などを見つつ目的地に向かう。 神戸市立博物館で、国内史上最大といわれ…

図録『国学院大学博物館 特別展 火焔型土器のデザインと機能 Jomonesque Japan 2016』

国学院大学教授・内川隆志氏から、図録『国学院大学博物館 特別展 火焔型土器のデザインと機能 Jomonesque Japan 2016』をご恵贈いただきました。これは、2016年12月10日から2017年2月5日にかけて国学院大学博物館企画展示室で開かれている展覧会の図録です。…

新宮往来

2016年5月12日、久し振りに和歌山県新宮市の旧丹鶴小学校跡の発掘現場へ行って来ました。 現場の川崎氏や村田氏に今の時点での調査情報を教えてもらい、私からも文献史学の成果を提供してきました。彼等2人は、自分を見失うことなく、私の地域史的研…

日本山岳修験学会鳥海山学術大会招致記念・鳥海山セミナーについて。

日本山岳修験学会鳥海山学術大会招致記念・鳥海山セミナーを紹介します。私は9月の本大会への参加費用をためておくため、今回は参加できませんが、興味ある方はどうぞご参加下さい。 ここにポスターを張っておいたのですが、いつの間にか消されていました…

辰馬考古博物館夏季教室展へ行って来ました。

8月31日午前中、西宮市にある公益財団法人・辰馬考古博物館夏季教室展へ行って来ました。ここへ出かけたのは何年ぶりでしょうか。懐かしかったです。 でも、この前後、汗をたっぷりかきました(笑)。 夏季教室展では、ちょうど「教科書のなかの考古資料」…

第33回和歌山地方史研究会大会のご案内

第33回和歌山地方史研究会大会のご案内をさせてもらいます。 「岩橋千塚発掘着手50周年」記念シンポジウムです。 興味あるかたは是非ご参加ください。

根津美術館蔵の落葉色紙

熊野参詣の道すがら後鳥羽上皇が各々の宿所で主催した歌会において参加者が自詠の和歌を書き記した「熊野懐紙」がたくさん伝えられています。 実はこの落葉に因んで詠われた根津美術館蔵の和歌は、形状から見て2首懐紙の後半部分にあたると思われます。藤…

和歌山地方史研究会緊急シンポジウムの御案内

和歌山地方史研究会緊急シンポジウムの御案内

和歌山県内文化財調査報告会へ行って来ました。

7月9日(今日)、和歌山市で開かれた和歌山県内文化財調査報告会へ行ってきました。いずれも素晴らしい報告ばかりでした。 表紙の写真は今回の目玉である『立野遺跡』の木材、木製品の出土状況を物語る写真です。弥生時代前期の土器と木製品、在地の石材を…

上野の東京国立博物館にて

一昨日(5月8日)、今回の東京訪問の目的の1つである上野の東京国立博物館へ行って、「ブッダ展」を鑑賞して来ました。そこでは、他に「写楽展」もおこなわれていましたが、今回は時間の関係から「写楽展」へは行きませんでした。 この後、当たり前の如く、…

『徳島平和ミュージアムプロジェクト報告書』(2011年)ご恵贈いただきました。

徳島県立博物館人文課長の長谷川賢二氏から『平成22年度文化庁美術館・歴史博物館活動基盤整備支援事業 徳島平和ミュージアムプロジェクト報告書』(2011年)をご恵贈いただきました。 ずいぶん前にご恵贈いただきながら、ご紹介とお礼がおそくなりました。感…

公開シンポジウム「和歌山平野の集落遺跡―弥生時代から古墳時代へ―」のこと。

久し振りのジョウビタキのオスです。26日撮影。 1月30日に、和歌山県文化財センター主催の公開シンポジウム「和歌山平野の集落遺跡―弥生時代から古墳時代へ―」が開かれます。興味ある方はふるってご参加ください。

公開シンポジウム「寺を造る」について

公開シンポジウム「寺を造る―北山廃寺を支えた古代の技術―」のお知らせ 親交のある和歌山県文化財センターの丹野拓氏から案内状をいただきました。実はこの日には、御影史学研究会1月例会(西宮市立勤労青少年ホーム)があり、これまた親交のある竹内智宏氏…

国際熊野学会の『熊野学研究』創刊号のこと。

以下に紹介するものは、カメの甲羅に一定の刻み目を入れ、未来に起こりうる吉凶など、色々なことを焼いて占った、古代の亀卜に使われたものです。 熊野地方でも亀卜が盛んにおこなわれていたと思いますが、証拠の品はまだ見つかっていません。 ところで、国…

横須賀の病院へ行く途中、金沢文庫と称名寺に立ち寄って来ました。

6月下旬、体調が好い方向に向かいつつあったので、かつてカテーテル手術を受けた横須賀の病院へ行く途中、久し振りに横浜にある金沢文庫に寄って史料を調査して来ようと思いつき、曇天で蒸し暑い中を無理しないようにしながら、鎌倉時代に北条実時一門が創…

国際熊野学会大会フィールドワークの報告 №3 峰定寺所蔵の文化財

また、少し前の5月24日の話に戻ります。 特別にということで、住職さんのご好意により、収蔵庫の中に収められている文化財の数々を拝観させていただきました。 峰定寺は建物を除いても国指定重要文化財が10(個体にして17)あります。 まず、本堂の本尊…