国交省による地域限定通訳案内士制度の設置の行方

私の長男はできれば将来,通訳・翻訳の仕事をしたいと言う。翻訳はともかく,通訳は彼の性格にあっているように思える。

ところで,全国で活躍できる通訳案内士になるためには,合格率1割程度の国家試験を受け合格する必要がある。現在,全国で資格保有者は約1万人余りあるそうであるが,東京・大阪など大都市圏に偏っており,地方を拠点に活動する人は少ないという。

そこで,秋の訪れとともに,海外から来る観光客増加を狙うキャンペーンを後押しするため,国土交通省は地域限定通訳案内士制度を設置した。この地域限定案内士というのは,各都道府県限定で通訳と観光案内ができるプロフェッショナル・ガイドのことである。

早ければ来年度にも第1号が誕生する予定で,積極的に準備を進める自治体もある一方で,地方で需要があるのかとの戸惑いも出ている。通訳案内士が活躍できる場があれば,受験者も増えてくると思うが,現状はそれほど甘くない。