#アジア

ラオスを構成している民族と,モン族のソングチャ村

現在のラオス人民民主共和国は多民族国家です。 ラオスを構成している主要民族は,高地ラオ(ラオ・スーン),中地・山地ラオ(ラオ・トゥン),低地ラオ(ラオ・ルム)に分かれつつ総人口の約半数を占めているラオ民族で,彼等はタイ民族に近い言語を話す民族です…

ルアンパバーン近郊のバーンサーンコーン村とバーンシェンレック村

ルアンパバーンから車で20分ほど走ったところに,バーンサーンコーン村とバーンシェンレック村があります。プーシーの山に向かう前に出かけてきました。 手前にある集落が紙漉きのバーンサーンコーン村で,そこから歩いて直ぐのところに織物のバーンシェンレ…

ラオスの仏教と托鉢

ラオスは,スリランカ,ミャンマー,タイ,カンボジアなどと同じく,上座部仏教の国です。上座部仏教は,テラワーダ仏教ともよばれています。 上座部仏教徒の男達(少年から老人まで)にとって,剃髪し黄衣をまとって寺で暮らすという経験は,社会主義の国にな…

ラオス・ルアンパバーン郊外の素敵な景観

ちょっと煮詰まってきましたので,当初の予定を変更しまして,このへんで北緯20度付近(日本近辺にたとえると,日本の沖縄とフィリピンの国境付近)にあるルアンパバーン郊外の素敵な景観を紹介します。 世界文化遺産に指定されたルアンパバーンにあって,この…

プーシーの山に上り,ルアンパバーンを一望

かつて王宮だったルアンプラバーン国立博物館の正門前に,通りを隔ててプーシーの山とよばれる,標高150m(海抜700メートル)の丘があります。 1枚目の写真。料金を支払って,328段の階段を直線にそして途中から巻くように林の中を上っていくと頂上に到達し…

メコン川の実態とさらなる謎

以前,メコン川を空から見た時,「感動よりも先に,何と赤く淀んだゆったりとした川だなあと思いました。この大河の印象は後に裏切られることになりましたが,それはまた別のところで・・・・」と書きました。そろそろ,このへんで「ボート・レースの迫力」…

ラオスの船競漕祭り

ルアンパバーンのワット・シェントーンの船庫に2艘の長い船が保管されています(1枚目の写真)。 仏教行事である雨安居明け(ブン・オークパンサー)の頃に,ラオス各地でこのような龍神をあらわす船を使った恒例のボート・レース(ブン・スァンフア)が行われま…

ワット・シェントーン境内のホーラー・サロット

ワット・シェラトーン境内の南東・サッカリン通りに面した一見豪華な御堂。この御堂は,ホーラー・サロットとよばれています。ホーラー・サロットとは霊柩車庫のことです。 薄暗い倉庫の中にある,巨大な船に金色にぬられた龍を取り付け(1枚目の写真),仏像…

ラオスの世界遺産・ルアンパバーンの象徴・ワット・シェントーン

1975年,ラオスでおこなわれた社会主義革命により,仏教が否定されました。当然,旧都・ルアンプラバーン(新名ルアンパバーン)の,80を超える寺院や,そこで寝食を共にする僧侶たちの存在意義さえ危うくなりました。 しかし,1980年代後半から開始された開放…

ラオス,あこがれのメコンとの出会い

2日目の朝,ラオス(本当はラオというそうです)の首都・ビエンチャンの国内空港(昨夜到着したワッタイ国際空港とまるっきり同じ所にあります)から,世界遺産として有名なルアンパバーン(旧名ルアンプラバーン)まで飛行機で一っ飛び(所要時間は40分あまり)。 …

ラオスの国の花・ロクチャンバーと針の花・トックナン

ただいま!! 昨日,ラオス民俗調査旅行から無事に帰って来ました。 K女子大名誉教授のT氏を代表とする総勢7名の私的旅行団で,短期間でラオス北部地域の民俗の概要を見て回ってきました。 これから興味のおもむくままにその概要を紹介していきます。 まず…

象形の容器

もうかなり前になりますが,スリ=ランカ(セイロン)に立ち寄った時にお土産としてセイロン茶の入った素敵な容器を義父たちへの土産として買って来きました。 この象形の容器は,お茶を飲んだ後,ちょっとその辺に飾っておくのにちょうど好い華やかさも持って…

中国山東半島出土の仏陀立像

この写真は,昨日紹介した菩薩立像と同様,中国山東半島の龍華寺遺跡から出土した仏陀立像の写真です。 像高は,116.0㎝。 石灰石製で,菩薩立像が製作された時期よりもややおくれた北斉時代(6世紀後半頃)に制作されたようです。山東省の青州博物館所蔵の仏…

中国山東半島出土の菩薩立像

この写真は,昨年度末に滋賀県のMIHO MUSEUMから中国の山東省に寄贈された菩薩立像の写真です。 この菩薩立像の像高は,120.5㎝。 石灰石製で,北魏時代から東魏時代(6世紀前半頃)にかけて制作されたようですが,かつて山東省の龍華寺遺跡から出土したこと…

韓国・慶州市内南面拝里の3体石仏

場所は,韓国・慶州市〈かつての新羅王国の首都のあった場所〉。 南山の麓にある,有名な内南面拝里の3体石仏像を拝観するため,松林に囲まれた山寺にやってきました。 この3体石仏像は丸彫りの石仏像です。中央の釈迦如来像は,像高2・75mあります。左…

韓国・定林寺跡の五層石塔

韓国旅行した時の写真を眺めているうちに,久し振りに扶余市〈かつて百済王国の首都があった所〉の中心部にある定林寺跡の五層石塔〈国宝9号〉の写真を見つけました。 この定林寺跡は,かつての百済王国を代表する四天王寺式伽藍配置の寺院跡ですが,今ここ…

パキスタンの弥勒菩薩立像

この仏像は,パキスタンのガンダーラ出土の弥勒菩薩立像です。 クシャーナ王国時代(2世紀頃)のものです。 弥勒菩薩立像は,失われた純正な仏法を立て直すために,将来,出現する仏であり,ふだんは兜卒天上に住んでいる菩薩と考えられています。 右手は欠失…

韓国の如来坐像

この仏像は,韓国の鉄造如来坐像です。忠南瑞山の普願寺跡から出土したものです。 朝鮮半島に建国していた統一新羅王国の時代,8世紀から9世紀にかけて制作されたとされていますが,私は少し後の高麗時代初期(10世紀)に制作されたと考えています。 その鋳…

中国の観音菩薩立像

この仏像は,中国の石造観音菩薩立像です。6世紀末から7世紀初めにかけて中国を久し振りに統一した隋代の仏像です。 陝西省博物館所蔵の仏像ですが,以前この陝西省博物館を訪ねた際,見掛けたことがあります。でも,その時は他の物に気をとられていました…

インドのシュリー・ラクシュミー神像

この神像は,インドのマトゥーラー出土のシュリー・ラクシュミー神像です。 クシャーナ王国時代(1世紀頃)のものです。 シュリー・ラクシュミー神像は,富と美の女神です。左手で軽く右胸を圧していますが,これは生命の本源である乳を出す動作であり,女神…

タイ・アユタヤの釈迦如来涅槃像

これは,タイのアユタヤにあるワット・ヤイ・チャイ・モンコンの中に造られた巨大な釈迦如来像です。 この仏像は,釈迦(本名ガウタマ=シッダールタ)が入滅する前の姿を表現した涅槃像です。 タイは,チベット・中国・朝鮮・日本のような大乗仏教国ではなく,…