中国山東半島出土の菩薩立像

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 この写真は,昨年度末に滋賀県MIHO MUSEUMから中国の山東省に寄贈された菩薩立像の写真です。

 この菩薩立像の像高は,120.5㎝。
 石灰石製で,北魏時代から東魏時代(6世紀前半頃)にかけて制作されたようですが,かつて山東省の龍華寺遺跡から出土したことがわかっています。

 この菩薩立像は,非常に洗練された優美さを備え,完璧なまでの完成された姿を私達にみせてくれています。
 
 この菩薩立像は,目の感じが日本の飛鳥時代(7世紀頃)に制作された飛鳥大仏や法隆寺の救世観音像に強い影響を与えたといわれています。

 そのアルカイック・スマイルに自然と引き込まれてしまいますね。

 なお,冠の正面にセミの飾りが付けられていますが,これは非常に珍しい例で謎とされています。誰かこの謎解きに挑戦される方はいませんか??

 MIHO MUSEUM『中国・山東省の仏像―飛鳥仏の面影―』から掲載させていただきました。