ラオスの仏教と托鉢

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 ラオスは,スリランカミャンマー,タイ,カンボジアなどと同じく,上座部仏教の国です。上座部仏教は,テラワーダ仏教ともよばれています。
 
 上座部仏教徒の男達(少年から老人まで)にとって,剃髪し黄衣をまとって寺で暮らすという経験は,社会主義の国になった現在においても,彼等の生涯において大きな節目になっています。

 上座部仏教は,釈迦入滅後数百年経った頃に起こりその後,シルクロードをへて中国,チベット,朝鮮,日本などに伝えられた大乗仏教とはかなり違った特徴を持っています。 

 その特徴を簡単に挙げてみますと次のようになります。
  1,戒律を重視。
  2,個人主義に立脚。

 この上座部仏教において,僧侶たちは,生死を無限に繰り返してやまぬ「輪廻」(りんね)の世界から個人的に「解脱」(げだつ)して「涅槃」(ねはん)の境地に到達するため,戒律を重視し超世俗的に瞑想・修行に励んでいます。

 そのため,僧侶たちは普段からオレンジ色や黄色の衣をまとい,毎日早朝に,鉢を抱え人々の喜捨を受けるため一列に並んで托鉢に出かけて行きます。私達は6時からこの様子を見物させてもらいました。
 これは,現在のルアンパバーン観光のハイライトにもなっているそうです。

 なお,寺は単に修行や信仰の場としてのみ存在するわけではありません。寺は集会場であり,一般の人々の相談所,さらには病院・学校でもあります。また,貧しい暮らしを強いられ食事すら満足に与えられない少年たちにとってはもっとも良き福祉施設でもあります。
 それゆえ,寺の僧侶の食事の世話などは専ら地域の人々によっておこなわれています。