岩代の子踊り

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 和歌山県旧南部町の岩代の子踊りは,江戸時代前期の元禄(1688~1704)頃に,上方の芸能者を招き,狂言を主に行っていた若衆(青年達)に歌舞伎を中心とした上方舞などの踊りを習得させたことに端を発していると伝承されています。

 しかし,近代に入るとともに,幼稚園児から小学校6年生までの男児が中心となって踊るようになり,現在では,男女が入り交じって東岩代八幡神社と西岩代八幡神社の秋例大祭(10月第2日曜)に神楽殿の回舞台で奉納しています。
 昭和52年(1977)に県無形民俗文化財に指定されました。

 子踊りの演目は,東岩代八幡神社では久木地区から「神代いさめの子踊り」,中根地区から「万歳踊り」,東中地区から「手習いの子踊り」,浜地区から「奴房踊り」の4演目,西岩代八幡神社では「黒髪の舞」以下の5演目です。

 なお,小太鼓を敲いて曲目を唄いながら子踊りの音頭をとり,幼児や子供に指導するのは若衆(青年達)です。

 1枚目の写真。県有形民俗文化財に指定されている西岩代八幡神社楽殿の回舞台(明治10年代に建造)。

 2枚目の写真。子踊りの様子。写真は,和歌山県教育委員会和歌山県文化財ガイドブック』より掲載。