2006-06-23から1日間の記事一覧

平安時代の和歌山県「旧南部町」歴史雑感 №Ⅱ

②,花山法皇と千里ノ浜 一〇世紀末期の南部のことを記載した文献として『栄花物語』『大鏡』『宝物集』『後拾遺和歌集』などがある。これらはいずれも,藤原兼家らの計略によって若くして出家させられた花山法皇が熊野参詣からの帰途,南部町内の「千里ノ浜…

平安時代の和歌山県「旧南部町」歴史雑感 №Ⅰ

①,『いほぬし』に記載された南部 平安時代も一〇世紀に入り熊野参詣が始まると、熊野への旅の途中で南部に立ち寄った人々の南部に関する記録が散見されるようになる。 一〇世紀中頃の南部のことを書いた文献の一つに、比叡山僧で中古三六歌仙の一人とよばれ…

「熊野の御師」研究其10

次に,敷屋氏の続編(其4~8)を飛ばして,御師・見座氏について。 見座氏の本拠地は西敷屋にあったようで,熊野川左岸に子孫が住む立派な石垣のある屋敷が残されている。 嘉慶二年(一三八八)三月二八日付けの「ミさの三郎右衛門入道山譲状」に,譲渡者とし…