質問にあった「挑花(ちょうばな)」について。

 
 4月16日のブログ「招待状をいただいたので、昨日、熊野本宮大社例大祭へ行って来ました」の下の写真の真ん中下より両側に並べられている「盛り飯」のように見えるものについて「これは何か」という質問がありました。
 
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 その時ははっきりと答えることができませんでしたので、その後の調査の結果、2010年4月の例大祭撮影の別の拡大写真を使って答えます。
 
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 ピンボケていますが、実はこれ、花です。「挑花(ちょうばな)」といいます。その由来は次の通りです。
 
 昔々、熊野本宮大社の主神・家津御子大神がここに鎮座した時、「私を祀るのならば母神・伊奘冉尊(いざなみのみこと)も同じように祀れ」といったことから、三重県熊野市の花の窟から伊奘冉尊を本宮に迎え、その際、花を奉じて祭りをおこなうようになったという。この時に用いる赤や黄、そして白の花のことを「挑花(ちょうばな)」というが、写真の中で「盛り飯」のように見えるものは、太い竹竿を柱とした木箱に無数の造花を刺して飾ったものです。
 この「挑花」は、斎庭神事の餅投げで投げられる赤餅と引き換えに授けられますが、授かればこの1年は豊作で災難なくくらすことができると伝えられています。
                                           熊野本宮大社広報資料による>