カンボジア・プレループ寺院を訪ねて

 
 久し振りにカンボジアの話に戻ります。
 
  12月12日(5日目)、午前11時29分に東メボン寺院遺跡を出て、午前11時31分に直ぐ近くのプレ・ループ寺院遺跡に到着しました。
 
イメージ 1
 
  図面は、『地球の歩き方 10〜11 アンコール・ワットカンボジア』P60から借用しました。感謝します。  
 
  この寺院は、10世紀中頃(961年)に、9代クメール国王ラージェンドラヴァルマン2世によって、4代クメール国王ヤショーヴァルマン1世が9世紀末から10世紀初めにかけて築造した東灌漑用貯水池(東バライ)の南に建設されたピラミッド型の寺院です。先にも述べたように、普通、このピラミッド型の寺院のことを「ピミアナカス」(「天上の宮殿」)と言います。:建築資材としては、やはり砂岩、ラテライト、レンガなどが多用されています。
   同じヒンドゥー教シヴァ派の寺院ですが、東メボン寺院遺跡と比べるとかなり壮大な印象を受けます。イタリアとドイツが修復したそうです。
 
イメージ 2
 
イメージ 4
 
  奥に見える入口上部には、石材を少しずつ迫り出させて屋根を架ける「迫り出し構造」方式が使われています。この建築方式は当時、隣国のチャンパ王国やジャワ王国でも行われていました。
イメージ 11
 
  3層に分かれた赤いラテライトの基壇の上に、中央祠堂を中心にして4基の祠堂が並んでいます。皆さん、急な階段を必死に上っています。上り甲斐のある階段です。
 
 イメージ 5
 
  4つの祠堂の1つ。
 
イメージ 6
 
  漆喰が剥がれ落ちたデバター。
 
イメージ 3
 
  この寺院には他では余り見られない珍しい遺構があります。それは東塔門・中央伽藍間に、火葬の儀式がおこなわれたとみられる石槽が置かれていることです。ここからその石槽がはっきりと見えています。
 
イメージ 7
 
 
イメージ 8
 
イメージ 9
 
  帰り道、東塔門内に寝そべって何の反応もない犬に出くわしました。ちょっと羨ましい感じがしました。
 
イメージ 10
 
  午前11時55分に急かれるようにプレ・ループ寺院遺跡を出発。ああ、忙しい。
 
  この後、前に書いたスラ・スラン遺跡に行き、昼食を取った後、ホテルでしばしの休憩。私はプールで泳ぎました。