カンボジア・東メボン寺院を訪ねて

 
  12月12日、バンテアイ・スレイ寺院遺跡からアンコール地域に帰り、午前11時に東メボン(メボン・カーン・カウト)寺院遺跡に到着しました。
 
  この寺院は、10世紀中頃(952年)に、9代クメール国王ラージェンドラヴァルマン2世によって、4代クメール国王ヤショーヴァルマン1世が9世紀末から10世紀初めにかけて築造した東灌漑用貯水池(東バライ)の中心に浮かぶかのように建設されたピラミッド型の寺院です。このピラミッド型の寺院のことを「ピミアナカス」(「天上の宮殿」)と言います。それゆえ、この寺はかつては「ゴールデンマウンテン」と呼ばれたそうです。:建築資材として、砂岩、ラテライト、レンガなどが使用されています。ドイツが修復したそうです。
  なお、今は水が枯れて陸伝いで行けるようになっています。
  ヒンドゥー教シヴァ派の寺院です。
 
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  図面は、『地球の歩き方 10〜11 アンコール・ワットカンボジア』P61から借用しました。感謝します。  
 
  この寺院は、外側を二重に造られた第1周壁で囲まれています。その間には各種の付属建築が造られていますが、一番有名なのが周壁の4方に置かれたゾウの像です。
  まず第1周壁に設けられた東楼門をくぐり、シンハ(獅子)の像の横を通り過ぎますと、南北両端にやや小型のゾウのゾウが置かれています。ロリュオス遺跡群内のバコン寺院遺跡(9世紀末建立)ぐらいにしかない立派なものです。中にはそのゾウの上に座る不埒な輩もいましたが、それはやめて欲しいですね。
 
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  門を入りますと、目の前に第2周壁や中央祠堂に通じる階段と崩壊寸前の塔門が見えています。
 
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  そして、第2周壁の4隅にも巨大なゾウが置かれていますが、ここからは南北の隅に置かれたゾウしか見えません。素晴らしいゾウの彫刻ですね。
 
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  この第2周壁の真ん中にある塔門から中に入ります。
 
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  いよいよピラミッド型伽藍がはっきりと姿を現します。中央に建つのがお馴染みの中央祠堂です。破風の彫刻は見事ですね。
  でも、中に入ってちょっとがっくり・・・・。見上げれば空だけが見えます。
   
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  午前11時30分に出発。私は最後になり、ガイドに「カメラマン」と揶揄されました。私は研究者のつもりなんですが、やはり観光客あつかいなんです。