聖徳太子像には,南
無仏,童形,孝養,馬上,摂政,講讃の6種があるそうです。
和歌山県新宮市宗応寺蔵の
聖徳太子像は,2歳の時に東を向いて唱えたとされる南
無仏太子像です。上半身は裸で,下半身には緋色の長袴を着ています。
宗応寺は,古くは岡輪寺と呼ばれ,熊野速玉大社の神宮寺でしたが,その後
律宗の寺院となりました。そして,17世紀初めに現在の場所に移転したといわれています。
本像の制作年代は14世紀前半期で,
律宗寺院時代に製作されたものです。
本像の写真は,
和歌山県立博物館編『
世界遺産登録記念特別展 熊野速玉大社の名宝』(2005)より掲載させていただきました。