トルコの「トロイアの古代遺跡」(世界遺産)訪問

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 11年前の1996年の夏休みに,トルコを旅行しました。そして,大学卒論のテーマでもあった念願の「トロイア遺跡」を見て回ることができました。感激が最高にまで達した日でした。

 「トロイア遺跡」は,トルコのあるアナトリア半島の西北端にある「トロイア戦争」(1枚目の写真は「観光用のトロイの木馬」の写真)で世界的に有名になった古代遺跡です。現在,トゥルワとよばれています。

 トロイアに人々が住み集落をつくり始めたのは,紀元前3000年頃のことでした。トロイアは,どうやら青銅器文明の発祥地の1つでもあったようです。

 現在,「トロイア遺跡」では9層にわたる都市遺跡が確認されています。

 トロイアは,紀元前2500年から紀元前1800年にかけて(トロイアⅡ層からⅤ層),エーゲ海岸および黒海方面とを結ぶ交易の中心地(港湾都市)の1つとして大変繁栄しておりましたが,何度か栄えては滅ぶ,滅んでは栄えるということを繰り返していたようです。

 2枚目の写真は,トロイアⅡ層(紀元前2500年~紀元前2200年)で確認された城から外に出る際に使用された石組みのスロープです。大変目立つ立派なものです。
 シュリーマンが「トロイアの宝物」を発見したのは,この左手の窪地付近からだったようです。
 
 トロイアⅥ市は,紀元前1800年から紀元前1275年にかけて栄えた楕円形の都市遺跡(200m×140m)で,以前の都市と比べてその規模が約2倍に大きくなっているところから見て,この時期,トロイアは再び繁栄を取り戻し,さらなる発展を遂げていたことがわかります。

 しかし,残念なことに,紀元前1200年頃にギリシア(アカイア)人との間で起こった「トロイア戦争」において,トロイアⅥ市の後継都市であるトロイアⅦa市は,10年間に及ぶ激しい攻防戦の果てに敗れ,廃墟になってしまったようです。
 詳しくは,ホメロスの『イリアス』をお読みください。

 3枚目の写真は,城壁で周りを囲まれたトロイアⅥ市遺跡の地図の写真です。

 4枚目の写真は,トロイアⅥ市遺跡の東塔と強固そうな石壁を斜めから撮った写真です。

 5枚目の写真は,そこから少し進んだところにある,トロイアⅥ市遺跡の石壁に沿って設けられた東門の写真です。

 6枚目の写真は,かつて海が湾になっていたあたりを遺跡から撮った写真です。今では完全に陸地になっています。

 難攻不落の「トロイア遺跡」は,思ったよりも小さな遺跡でした。しかも,遺構が複雑に入り組んでいるため,かなり分かりにくい遺跡でした。
 でも,やはり一度は訪問しておくべき遺跡でしたので,大変参考になりました。