田辺市地蔵寺所蔵の木造地蔵菩薩立像と木造不動明王立像

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熊野古道に沿って設けられた出立の塩垢離浜旧跡のある和歌山県田辺市江川町の児童公園を右折。江川本通りに出合った所で通りを横切り,やや山寄りに入った所に,真言宗の「地蔵寺」があります。
 
 この「地蔵寺」は現在は小さな寺ですが,かつては天真寺とよばれ,田辺市蓬莱町にある三敬院(熊野別当家の庶流・田辺別当家の流れを汲む湛順〔十八代目熊野別当湛快の曽孫〕が創設した田辺蓬莱家と深い関係を持つとされる寺院)同様,新熊野十二所権現社(闘雞神社)の5院6坊の1院とされた寺院でした。

 本尊は室町時代に制作された木造地蔵菩薩立像です(1つ目と2つ目の写真)。
 しかし後に,新熊野十二所権現社の執行寺院であった松雲院と合併したためか,松雲院に由来すると見られる鎌倉時代制作の木造不動明王立像(田辺市指定文化財,3つ目の写真)も安置されるようになりました。