和歌山県有田川町下津野で弥生時代後期の方形周溝墓発見!!

和歌山県有田川町下津野の旧吉備中学校校庭遺跡で弥生時代後期の方形周溝墓2基が発見された(県文化財センター発表)。

今回発見された方形周溝墓は,広さが東西12・4m,南北10・3mあり,周囲には幅が1~1・5mの溝が張りめぐらされている。
また,この他に,墓域と区別されるように,竪穴住居1棟と,防御のための環濠と見られる3本の溝が見つかっている。

近畿地方の沿岸地域では,弥生時代中期末葉に住居地が平地から山の上や丘陵地に移動している。
しかし,弥生時代後期中頃になると,住居地は次第に平地部に下りてくる傾向にあり,今回発見された遺跡はどうやら下りてきた直後の遺跡の1つと考えられるという。弥生時代後期の集落構造を考える上で非常に貴重な遺跡である,との考古学者M氏の談話。

現地説明会は26日午後1時半から現場で実施。

〔以上,2006年8月25日付けの『紀伊民報』より〕