熊野市有馬町の産田神社の「垢離掻場」・「まないたさま」に連れて貰いました。

 

　 熊野市有馬町の産田神社の「垢離掻場」と伝えられている「まないたさま」に連れてもらいました。

 

　 産田神社はイザナミノミコトが火の神であるカグツチノカミを産み落とし、陰部を焼かれて亡くなった場所です。その場所は石で囲まれた祭祀遺跡で、「ひもろぎ」とよばれています。日本でもめったに見られない貴重な遺跡です。なお、死亡したイザナミノミコトは産田神社の南東にある「花の窟」に葬られたそうで、人々の深い信仰を集めています。

 

 

　 これが、産田神社からずっと奥の山に入った所にある、婦人の病気に霊験があるとして、人々の信仰を集めている「まないたさま」とよばれている祭祀遺跡です。実に不可思議な遺跡で、自然に組み合った２つの大岩の間に、辺りには見られないコゲ茶色の切石が挟み込まれています。

 

 

　 「まないたさま」は、こういう場所にあります。

 

 

 

 

　 ここは、産田神社につながる川の水源に当っているようです。近くに小さな滝が見られます。

 

 

　 たぶん「まないた」とはおそらく「まないと」すなわち「真名井戸（まないど）」がら転訛したもので、古くからそこに水神が祀られ産田神社周辺地域に豊かな実りをもたらしていたところから、「まないたさま」信仰が生まれたと考えられています。