那智山に関係する新宮市の旧家で文書を調査。

 
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 3月13日に、那智山に関係する新宮市の旧家(宝蔵院家)に文書調査に行って来ました。途中で見掛けた山桜が非常に綺麗でした。

 嬉しいことに、その旧家で、いくつかの新しい発見がありました。

 取り敢えず、室町時代から江戸時代にかけてのいくつかの重要な文書を紹介しておきます。
 「旦那」というのは、祈祷師・山内案内役・宿主である「御師」と契約を結んで旅の便宜をはかってもらう参拝者(「道者」ともいう)のことです。

 「那智山花蔵院旦那帳」(文明十年<1478>拾月吉日銘あり)
 「仮称 那智山旦那書立帳残部」(各々の売買記録に長享二年<1488>から明応十年<1501>にかけての記銘あり)
 「阿波国諸名字」(後書きに、永禄十三年<1570>五月廿日銘あり。筆者はたぶん実報院道勢であろう)
 「那智山實報院家系并古文書写」(後書きに、天正三年<1575>九月廿五日銘あり。筆者は実報院道勢)
 「那智山大蔵分旦那帳写」
 「那智山龍寿院旦那帳写」(元禄六年<1695>銘あり。筆者は神光坊重好)
 「道寿法印より寳蔵院へ譲檀所山林田圃宅地目録」(天明八年<1788>七月銘あり。筆者は実方院道範)
 「高坊家史」」
 「御祈祷御用集成」など。
 
 これで、未解明であった那智山の歴史の一齣が判明しそうです。