〈西洋〉古代史研究会会員各位

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 写真は,護摩祈願の護摩焚きのため,神倉神社鳥居前に設置されたものです。

 これで叶えてもらいたい願いを祈るわけです。

 以下,〈西洋〉古代史研究会会員各位へのバトン・リレーによるお知らせです。

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古代史研究会会員各位
            
            京都大学大学院文学研究科 西洋史学講座 教授 南川高志

 拝啓、たいへん寒い日が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。

 さて、共和政期ローマ史研究で注目されているロンドン大学のヘンリック・ムーリツェン教授が、東京大学本村凌二教授の科学研究費プロジェクトで3月に来日されることになり、この機会に京都大学でもご講演いただくことにいたしました。3月の終わり頃で、皆様春休みのご予定もおありとは思いますが、貴重な機会と思いますので、ぜひご参集くださいますようにご案内いたします。

 日時:2009年3月28日(土曜日)午後3時~5時30分

 会場:京都大学大学院文学研究科・文学部 新館2階 第2演習室

     市バス京大正門前下車、京都大学吉田キャンパス時計台北

     8階建て文学研究科・文学部新館の2階 

(古代史研究会大会・例会を開催する教室と同じフロアにある演習室です。)

演題:‘Republican politics, ‘mixed' constitution, and the role of people'

 このメールへのご返信で講演会への参加をお申し出の方には、講演ペーパーが事前に届きましたら添付ファイルで送らせていただきます。なお、講演会当日は、日本学術振興会特別研究員の高橋亮介氏に進行と討論コーディネーターを務めていただきます。以下に高橋氏に寄せていただいたムーリツェン教授の紹介などを掲載いたしますので、ご一読の上、ぜひご参加くださいますようにお願い申し上げます。

 この度、来日するロンドン大学キングスカレッジ古典学科ローマ史教授、ヘンリック・ムーリツェン氏は、ローマ時代のイタリアの政治史・社会史を専門とされる気鋭の研究者で、ポンペイ研究・ラテン碑文学および共和政期の政治について顕著な業績があげています。とりわけ共和政の政治史については、同盟市戦争をめぐる古代の叙述およびモムゼン以降の現代の研究を再検討したItalian Unification: A Study of Ancient and Modern Historiography, London, 1998、ミラーの唱える「民主政」論を批判したPlebs and Politics in the Late Roman Republic, Cambridge 2001といった著書に加え、最近でもローマのイタリア支配を単線的に理解することを批判し、「投票権なきローマ市民権」の実在の是非を論じた‘The civitas sine suffragio: ancient concepts and modern ideology’, Historia 56 (2007)といった我が国のローマ史研究者によっても現在注目されている重要なトピックについての研究を発表されています。

 京都大学では「共和政治、『混合』政体、そして人民の役割Republican Politics, ‘Mixed' Constitution, and the Role of People」という演題で講演をしていただきます。講演の内容のみならず共和政研究のあり方について積極的な討論の場となることを期待します。

 以上、どうかよろしくお願いいたします。

 末筆になりましたが、時節柄、皆様くれぐれもご自愛の上ご活躍ください。     敬具

〒606-8501 京都市左京区吉田本町
京都大学大学院文学研究科 西洋史研究室内
古代史研究会(担当:西村昌洋)
電話 075-753-2791
e-mail:kodaishi-ken@i-ml.com
URL:http://www.bun.kyoto-u.ac.jp/seiyoshi/ancient-index.htm