那智勝浦町色川地区の文化財

イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

 那智の奥には,平家落人や南朝ゆかりの様々な伝承や遺物で知られる色川地区があります。

 1枚目の写真。色川の中心・大野には見事な棚田が展開しています。

 2枚目の写真。大野の楞厳院(臨済宗妙心寺派)には,紙本墨刷りの大般若経が収蔵された応永8年(1401)の銘がある木製漆塗りの経櫃(きょうびつ,町指定文化財)3合が伝えられています。

 産土神を祀る口色川の色川神社には,永禄2年(1559)の銘がある翁面と黒色尉(越後国北条住人孫九郎制作)を含む室町時代から戦国時代にかけての9面の仮面と1点の龍頭(いずれも町指定文化財)が伝えられ,現在,大野保郷会によって管理されています。
 3枚目の写真は,室町時代~戦国時代にかけて制作された素朴な男面の写真です。

 なお現在,大野保郷会によって管理されている文書の中には,色川組大庄屋の清水氏の元に伝えられた,後醍醐天皇綸旨案2通を含む色川文書2巻があります。

 那智勝浦町色川地区の文化財の多い所です。

 なお,これらの写真は,和歌山県立博物館編『世界遺産登録記念特別展 熊野・那智山の歴史と文化-那智大滝と信仰のかたち-』(2006)より掲載させていただきました。