串本町の潮ノ岬灯台

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 JR串本駅から車で約15分で本州最南端の潮ノ岬に着く。串本は本州と潮ノ岬が砂州で陸繋島として繋がってつくられた町です。
 
 潮ノ岬の先端に着くと、約10万㎡という望楼の芝生が見えます。そこから,潮ノ岬灯台が見える海に沈んでいく夕日を見ることができます。ここは和歌山県朝日夕日百選に選ばれています。芝生には俳人山口誓子の「太陽の出でて没るまで青岬」の句碑が建っています。

 潮ノ岬灯台は,芝生から歩いて数分の所にあります。

 元来,ここには潮御崎神社(祭神・少彦名命)がありましたが、明治3年(1870)に灯台ができた時に神社は灯台の少し奥に移されました。潮御崎神社は、周参見浦から古座津荷浦までの海浜村々の総産土神社として、紀南漁民の精神的支柱となってきた神社でした。

 潮ノ岬灯台は、慶応2年(1866)5月に江戸幕府アメリカ、イギリス、フランス、オランダの4カ国と締結した江戸条約によって、国内に建設された8つの灯台の1つです。

 リチャード=ヘンリー=ブラントンが設計、指導して明治2年(1869)に,樫野灯台とともに着工され、明治3年(1870)に完成して仮点灯されましたが、本点灯は明治6年(1873)と他の条約灯台と比べて遅くなりました。しかも,潮ノ岬灯台は、当初,木造で耐久性に乏しかったため、明治11年(1878)に,石造灯台に改築されて今の姿になりました。
 
 この2枚の写真も,地元串本の中西仁士氏から御提供いただきました。