串本町矢ノ熊遺跡採集の線刻画土器片

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 和歌山県串本町矢ノ熊遺跡出土の線刻画土器片4片を紹介します。

 これらの土器片は,1950年頃に平八洲史氏らによって串本町大山平見南端の山麓・矢倉神社近隣の矢ノ熊遺跡(縄文時代中期から晩期にかけての遺跡)で採集された30片のうちの4片です。

 矢倉神社は,古井戸を御神体とする本殿をもたない特殊な神社ですが,いわくありげですね(伊勢田進「紀南考古学調査第一報-南紀串本の祭祀遺跡-」)。

 これらは,現在,無量寺の芦雪館に保管・展示されています。

 いずれも,縄文時代晩期にこの付近で生活していた人々が残した線刻画土器片として非常に貴重な物です。さて,なにが描かれていると思いますか。

 1枚目の写真。ヘラで磨研されたされた土器片で,右側に角か耳らしきものを2つ持った動物の横顔が描かれ,さらに左側に胴体と思しき部分が2本の線によって描かれています。これは,龍のように見えるのですが,どうでしょうか。

 2枚目の写真と3枚目の写真は,甕の口縁部に突帯を持つ土器片(縄文時代晩期から弥生時代初期にかけてのもの)で,細く鋭いヘラで何やら識別不明の絵が線刻されています。何の絵でしょうかね。

 4枚目の写真。ヘラで磨研されたされた土器片で,斜め横から見た舟に帆柱が立てられているように見えます。何が描かれているか,識別不明です。

 皆さんにはどのように見えますか。