熊野古道・岩神王子社付近で祭祀されていた「夫婦坂観音」の消息

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 先日の紀南文化財研究会の5月例会で,「熊野古道調査報告-小広峠・小広王子社から大斎原(旧熊野本宮大社)まで-」を20分でおこないました。

 発表後,田辺市のH氏から岩神王子社付近に祀られていたという「夫婦坂観音」の情報を頂きました。今はどこで祀られているかわかりませんが,その消息が少しわかり何やら縁を感じました。
 岩神王子社より田辺寄りの所に「夫婦坂」(女坂・男坂)という地名もありますので,何らかの関係があったのかもしれません。

 今回H氏から提供して頂いた「氏神并御本家御親類書付」の写し(秋田県在住湯川正家所蔵)から,この「夫婦坂観音」が廃村となった道湯川村の湯川家によって湯川王子権現・岩神王子権現とともに祀られていたことがわかります。

 なお,H氏提供の「夫婦坂観音」(別名「子安観音」)の絵は,『石仏巡り入門』掲載の絵のようですが,確認できていません。