大分県豊後高田市平野にある「熊野の磨崖仏」は,今熊野山胎蔵寺から700mほど坂道を上った所にあります。坂道を上り詰めると,忽然と巨大な
大日如来像と
不動明王像があらわれます。
もう30年程前の写真ですが,家人と共にめぐったその時の思い出が蘇ってきます。
大日如来像はややエキゾティックな顔立ちをしていますが,肩より下は未完成のようです。
大日如来像の上には,3面の種字
曼荼羅が彫られています。
左手の
不動明王像はやや迫力に欠けますが,温かく修験者を見守ってくれているようで親しみを覚えます。
ともに
平安時代中期か後期の作品でしょう。