10月の文化財・地域史ニュースまとめて報告。

熊野古道近くの山中で経塚見つかる★ 

 2006年10月15日付けの『紀伊民報』によると,地元の秋月正弘さんが和歌山県田辺市中辺路町高原の熊野古道近くの山中で、熊野古道地蔵堂と吹霧をつなぐ遊歩道をつくるため地面をならしていたところ、地下約40㎝の地点から,仏教経典を入れていたと見られる銅製の経筒と,それを納めていた陶製の壷が発見された。
 
 すでに壷は割れていたが,経筒の形状などから平安時代末期から鎌倉時代前期につくられた経塚と推定されている。
 『紀伊民報』によると,出土した経筒は直径約10㎝の円筒で高さが約25㎝,蓋に摘みが付いているという。常滑焼の壷は直径約35㎝、高さが約40㎝である。
 秋月さんによると、経筒が出土したあたりに約60年前まで石積みがあったという。 
 
 紀南文化財研究会の浜岸宏一副会長兼事務局長は「郷土の貴重な宝なので、きちんと調査してもらいたい。このあたりは県の埋蔵文化財包蔵地所在地区に登録されていないが周知の遺跡なので、今後も気をつけて欲しい」と注目している。

 暇ができたら近いうちに現地へ行って見たいと思う。でも,何故こんな所に経塚を作ったのだろうか。何の理由があったのか。納得できる答えを見出してみたいが・・・・。