11世紀前半の「長床犂」,出土!!

和歌山県有田川町の野田地区遺跡から,平安時代中期,11世紀前半の遺構から,牛馬に引かせて田畑を耕す「犂」が2点県内で初めて出土しました(和歌山県文化財センター発表)。
「犂」の出土例は西日本では結構多いのですが,平安時代の「長床犂」の出土は全国的に見るとこれで2例目です。この「犂」は平安時代中期以前には貴族や大寺院など限られた階層の農場で使用されることが多かったようで,野田地区遺跡周辺にそのような場所があった可能性が高いといわれています。
さらに,注目すべきことは,古墳時代前期から平安時代にかけて,そして室町時代の溝と川の跡が見つかっていることです。これはすごいことですよ。
報告会がこの5日午後1時から,有田川町下津野の「きびドーム」で開かれます。興味ある方はでかけられたらいかが??。