白山信仰に関連する施設.の巡検 №③ .. 越前の白山神社
奈良時代初期に白山を開いた泰澄大師の御廟にお参りしました。
これは、参道左側を少し入った場所にある御手洗池です。ここは、「中宮白山平泉寺境内図」には「平泉」とか「平清水」とか書かれていますが、泰澄が白山の妙理大菩薩(本地仏・十一面観音菩薩)の信託を受けたという林泉です。
つまりここが泰澄の白山信仰の起点になった場所というわけです。
泉一体が荘厳な雰囲気につつまれていました。
雨の降る中、この辺りの境内一面が、美しい苔でおおわれていました。ついうっかりと中へ入って注意されましたが、今、苔を地面に根付かせている最中だそうです。
二の鳥居をくぐり、拝殿(江戸時代末期に再建)に向かう。
拝殿(以前は三十三間拝殿と呼ばれる規模を誇った)をへて、本殿(江戸時代後期に再建)に到着。複雑な屋根構成を持つ本殿には主神としてイザナミノミコト(本地仏・十一面観音菩薩)が祭祀されており、本殿そのものに非常なる風格を感じました。
本殿の屋根は桧皮葺で、入母屋造りの正面に千鳥破風をつけ、向背は唐破風になっています。建物に取り付けられた彫刻が素晴らしいです。
この奥に楠正成供養塔と奥の宮に当る三之宮があります。そしてその先に白山に続く越前禅定道があります。