第29回日本山岳修験学会妙高大会3日目・妙高付近巡検 №②

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 関山神社から飯山街道をバスで北上。妙高市の隣町・板倉町の吉増集落に入り,ここから右へ少し入った場所に浄土真宗の開祖・親鸞の妻・「恵信尼の廟所」があります。
 恵信尼は,頸城地方の豪族・三善為教の娘で,京からこの地方に流されて来た親鸞と結婚しました。恵信尼親鸞と共に関東地方や京へと移住し,晩年は故郷に帰り,そこで亡くなりました。

 1枚目の写真。これが恵信尼の墓と伝えられる五輪塔です。五輪塔は元々,近くの水田の畔にあったそうですが,恵信尼記念館が建設されると共に現在地に移されてきました。

 2枚目の写真。この記念館には恵信尼の手紙のコピーが展示され,関連グッズが販売されています。ここで昼食をいただきましたが,これが大当たりで大変美味しかったです。

 私達はその後,地すべり防止のため自ら人柱となった鎌倉時代の人骨が残る「人柱供養堂」を見学し,バスで山道を上って同町東山寺地区にある「山寺薬師」に着きました。このあたりは,かつて山岳仏教が栄えていた所です。

 3枚目の写真。薬師堂の内部には,薬師如来像,釈迦如来像,阿弥陀如来像の3尊像が安置されています。これらは,新潟県文化財に指定されています。
 これらの仏像は,薬師如来像の体内墨書銘から,室町時代初期の応永2年(1395)に,「六条仏師筑後法眼」(院派か)によって制作され,三善為教の子孫・三善讃阿によってこの山寺に寄進されたようです。

 4枚目の写真。これは「風神洞」といわれている小さな穴で,ここから吹いてくる冷風を浴びると心身ともに健康になれるそうです。それ程冷たくなかったですが,もちろん私も浴びました。
 ここには,志那都比古命・志那都比売命・日吉大神薬師如来が祀られていると云われています。

 5枚目の写真。この祠には「岩山不動尊」が祀られています。この岩山不動尊は,江戸時代に制作されたものです。

 6枚目の写真。岩山の一角に「聖の岩屋」と呼ばれている洞窟があります。ここで,親鸞の三男・栗沢信蓮坊が修行したと伝えられていますが,その場所はここではないと云う人もいるそうです。奥の方はよく見えませんが,ここは,人一人が入ってやっと生活できるぐらいの空間しかなさそうです。

 7枚目の写真。岩山はかなり嶮しい所にありますが,そこから西側を見晴らしました。正面の山並みが妙高市板倉町の境目でしょうか。