汚れを落とすため途中で立ち寄ったクム族の村にて

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 9時30分,汚れた足や身体を洗うため,近くのクム族の村に立ち寄りました。

 オーストロアジア語族の一派であるモン・クメール語族に属しているクム族は,別名,コム族・カム族ともよばれ,11世紀頃にラオ民族が到来する以前,ルアンプラバーンにその前身であるムアン・サワーを築き,栄えていたといわれています。いわば先住民族の一員だったようです。

 1枚目の写真。どこでも見掛ける高床住居を中心とした,のどかな農村です。 

 2枚目の写真。なかなかしゃれた住居です。下にトウモロコシが干されていました。

 3枚目の写真。そして,ちょっと上の方を眺めてみて驚きました。目の前に,ラオ族の村や,40分程前にクム族の村で見かけた,木製で円形の「ねずみがえし」を持つ高床倉庫(米倉)があり,しかも「ねずみがえし」には波トタンがその効力を高め,「ねずみがえし」の木製の部分を雨から守るかのように巻きつけられていました。
 今までモン族やランテン族の村々で見てきた事柄がここで1つになったようです。この高床倉庫は比較的新しく見えましたので,これが「ねずみがえし」の本来の姿を伝えているのかもしれません。
 
 4枚目の写真。確認のため下からも写しておきました。

 どうやらクム族の村では,焼畑による稲作農業で陸稲(餅米)を栽培している他に,トウモロコシ,キャッサバ,ヒョウタン,ラッカセイ,綿花,そしてお茶(ミェン)なども手広く栽培しているようです。
 なお,この他に,植物採集,狩猟,漁業,畜産(水牛,牛,犬,ブタ,ヤギなどを飼育)などをおこない,副業として織物や工芸などを売って生計を立てているようです。

 考えてみれば,もし崖崩れがなければこの村に立ち寄ることもなかったし,このような知見を得ることもなかったと思われます。何が幸いするかわかりませんね。

 ここでは15分ほど滞在しました。