甘柿から「串柿」の季節へ。

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 上掲の写真は,http://www.town.katsuragi.wakayama.jp/index-f2.htmより掲載させていただきました。

 「里古りて柿の木持たぬ家もなし」(松尾芭蕉)
 今年最後まで残っていた我が家の富有柿(肉質が締まり,甘くて,日持ちも良い柿で全国的に栽培されています)もとうとうなくなってしまいました。
 これは私の息子が産まれた時に彼の母方の祖父(私の義父)が植えてくれたものです。この柿の木はどうやら二年に一回,実を付けるようです。素朴な味ですが,今年も皆でその味を楽しみました。

 ところで,柿といえば11月に一斉に吊るされる,和歌山県北部「四郷」の「串柿」も有名で,この季節の風物詩として多くの観光客を集めその目を楽しませてくれております。この「串柿」は,長い串に10個一組で柿を刺して乾燥させた干柿です。この干柿は,約700年前の書物に登場する程,古いものです。正月になると,床の間の鏡餅の上に,刀に見立てて飾り付けます。
 
 原料となる渋柿は「青ソ柿」とよばれ,柿渋にも使われる程,渋が強い品種ですが,干すと甘味が増し,もっとも「串柿」に適した柿として利用されてきました。しかし,地元の「青ソ柿」だけでは足らず,静岡原産の「四ツ溝柿」を原料にしてつくることもあるようです。

 また,最近,紀北地方の,やわらかくて甘味の強い「アンポ柿」や「甘完熟柿」も有名になってきました。この「アンポ柿」や「甘完熟柿」は年に一回,紀北地方に住む親戚から送られてきています。それはそれはおいしいものですよ・・・・ごっくん。