今更ですが,「談合」について。

 最近,当県を始めとして,知事らが公共事業の談合事件に深く関与し,それが発覚するという事件が世情を賑わしております。こんな知事を選んだ私達の不明を恥じるばかりですが(弁解させていただければ私は彼に一票を投じておりません)。

 ところで,談合事件の「談合」についてですが,すでにご存じの通り,この言葉は本来,こんな手垢のついた嫌な意味に使われていたわけではありません。
 
 室町時代後期の浄土真宗本願寺派の高僧であった蓮如の言葉「何事も談合すれば面白きことあるぞ」にもありますように,本来,「談合」とは単純に「皆で寄り集まって話すこと」を意味しておりました。
 
蓮如の言葉は,「皆で一所に寄り集まって話していると,他人の,知らなかった多くの意見や経験が聞ける上に,自分のことも新たに知ることができる。自分独りでは視野も狭くなりがちだが,人と話すことによって自分の考え方も練磨され,後々,大変役に立つ場合がある」という意味ですが,こんな「談合」は大いに歓迎したいですね。