「熊野那智山展」へ行って来ました。

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 過日,「熊野那智山展」へ行って来ました。写真では知っていても原物をこの眼で見るのは初めてというものがたくさんあったので,時間をかけて見て回りました。
 
  非常に意義深い展覧会であったと思います。それも,日頃,めったに眼にすることができない那智山関連の貴重な展示品を眼前でじっくりと鑑賞することができ,来て良かったと思いました。ありがとうございました。
 
  ただ,少し残念だったのは,中世前期においてあれほど脚光を浴びた熊野別当家の存在が,この展覧会てはあまり明確にされていなかったことです。那智の社僧の中には,当然,熊野別当家系の社僧や彼等の院房もあったはずなのに,その存在があまりはっきりとされていないことにやや疑問を持ちました。
 12世紀後期から13世紀後期にかけて那智執行をつとめたとされている新宮別当家範誉家の人々はどこへいってしまったのでしょうか。少なくとも,中世前期においては新宮別当家範誉家の存在をクローズ・アップすべきだったと思うし,『熊野那智大社文書』の中にも十分展示に堪えうる関連文書がかなりあったはずなのですが・・・・。
 
 しかし,いずれにしても,これだけ素晴らしい展示品を拝観させていただいた関係者の皆様に御礼を申し上げるとともに,そのご努力に敬意を捧げたいと思います。
 
 なお,せっかく和歌山市へ行ったのですから,帰る途中ついでに,父方のわが先祖が登城したという和歌山城の写真を撮って帰ってきました。